最近ニュースやバラエティ番組などで「NFT」のワードをよく見かけませんか?
多くのメディアでは話題の中心として「儲かる」とか「投資目的」などお金の話が目立ちますが、NFTの根本的な魅力はそこではありません。
この記事では「そもそもNFTってなに?」という点と、なんで儲かるのかなどNFTが注目される理由について、お酒を飲んでいるお父さんでもわかる気持ちで書いてみたいと思います。
■NFTとは?|そもそも著作権ではない
結論からお伝えすると、NFTとは「世界に1つの暗号資産」という位置付けになります。
資産なので、著作権とは別物です。
世間で知られているNFTは絵画や音楽など、アート作品が多いので「著作権」に紐つくイメージが強くなりますが、実は違います。
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著作権とは…“Wikipediaより引用”
“著作権(ちょさくけん、英語: copyright、コピーライト)は、作品を創作した者が有する権利である。また、作品がどう使われるか決めることができる権利である[1]。作者の思想や感情が表現された文芸・学術・美術・音楽などを著作物といい[2]、創作した者を著作者という。知的財産権の一種。”
「著作権」「ウィキペディア フリー百科事典日本語版」
(https://ja.wikipedia.org/wiki/著作権)
最終更新日時:2022年5月20日(金) 14:50(日本時間)
アクセス日時:2022年5月31日(火) 5:47(日本時間)
資産とは…“Wikipediaより引用”
“資産(しさん、英: assets)とは、会計学用語であり[1]、財務会計および簿記における勘定科目の区分の一つ。会社に帰属し、貨幣を尺度とする評価が可能で、かつ将来的に会社に収益をもたらすことが期待される経済的価値のことをいう。資産の額の総合計を総資産(そうしさん、total assets)と呼ぶこともある。
広義では、経済主体(家計、企業、政府)に帰属する金銭・土地・建物・証券などの経済的価値の総称のことをいい、一般的用法ではこの意味で用いられる。
「資産」「ウィキペディア フリー百科事典日本語版」”
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%87%E7%94%A3)
最終更新日時:2022年3月24日(木) 16:56(日本時間)
アクセス日時:2022年5月31日(火) 5:52(日本時間)
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著作権を簡単に表現すると、「作った人(団体)が権利をもつ」です。
一方、資産は経済的価値の総称なので「権利」とは文脈が違います。
2つの概念をくらべると違いは明らかで、NFTは著作権を守ったり、
コピーを防止する機能ではないのです。
では、なぜ「NFTに価値がつくのか?」その要素は暗号資産に関係があります!
■NFTは怪しい?|暗号資産との関係は?
NFTは暗号資産の一種です。
「暗号資産」と聞くと、怪しい、詐欺、損する!胡散臭い!!などネガティブイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
よく知らないものに警戒心MAXなのは人間として正常です。
ちなみに暗号資産で有名なモノだと「仮想通貨・ビットコイン」とかが大御所ですね。
しかし!暗号資産を先入観で「怪しい」と判断しているのであれば「不動産、ゴールド、プラチナの価値を知らない」と言っても過言ではありません。
「暗号資産」にもお金同様の価値があります。
暗号資産・ビットコインについてここでは解説しきれないので、
詳しく別の記事でご紹介しますが、簡単に理由をお伝えすると、
デジタルで「唯一無二」を証明できるブロックチェーンという技術が生まれたので、
現物が存在しないものでもお金になるのです。
例えばモナリザの絵です。
有名すぎて、贋作やポストカード、ポスターなど色々なものに変化して世の中に流通していますが、本物は1枚だけですね。
それを証明するために鑑定士がモナリザの絵の特徴や、ダビンチのサインの筆跡、絵の具の素材や経年劣化など、物理的な記録と鑑定で本物と証明し、それで初めて「価値」が生まれます。
なので目の肥えた鑑定士や信頼のおける鑑定機関でないと、証明できないのです。
また見る人によっては「偽物を本物」という場合もあるでしょうし、鑑定する人や団体の権威性によって信頼が保証されており、その人や団体が詐欺師であれば騙されてしまいます。
物理的な証明は、偽造や改ざんがしやすく曖昧な部分が多いのです。
一方ブロックチェーンでは、改ざん不可能なデータであり、一個人、団体が改ざんしようとしてもできません。
しかし、唯一無二の印をつけることはとても簡単で誰が見ても「最初の一個目」、「唯一無二」のデータだと一目瞭然でわかるのがすごいところなのです。
流れとしては①ブロックチェーン→②仮想通貨・ビットコイン(暗号資産)→③NFTという順番で発生したと思って頂けると理解しやすいかと存じます。
補足メモ
NFTの正式名称は「NFT(Non-FungibleToken)」ノン-ファンジャブルトークンと呼ばれます。
「Non-Fungible(ノン-ファンジャブル)」を訳すと、「非代替性」という意味。
「替えが無い、世界に1つ」という意味です。「芸能人の直筆サイン」「世界に1枚しかないレアなトレーディングカード」などが、替えが効かない実例です。
そして「Token(トークン)」とは「象徴、しるし」という意味。
トークンという言葉は銀行のサービスでも存在します。
例えばペイペイ銀行などスマホを活用した決済サービスや、
クレジット決済を行う場合の「認証デバイス」をトークンと指す場合もありますが、
ブロックチェーンで使われる場合は「暗号資産」を指します。
■NFTが注目される理由①|唯一無二を証明する技術
NFTが世界で注目されている理由の1つは、「唯一無二の証明」の手段が増えることです。
ブロックチェーンという技術により改ざんがほぼ不可能になり、シリアルナンバーのような複製の記録や、データのやり取りの経緯など全てブロックチェーンという消えないデータに埋め込まれていきます。
「さっきも出てきたブロックチェーンってなに!?NFTの話と違うの?」と疑問を持ちますよね。NFTはブロックチェーンなしでは語れません。
ブロックチェーンを簡単に説明すると、インターネット上に繋がってるパソコン全部がサーバーの役割を果たすシステムです。
現在のインターネットは大手会社が「サーバー」というデータを共有して、やりとりできるサービスを用意してます。そのサーバーにみんなのパソコンがネットにつながりデータをやりとりしています。
例えば「メール」で解説するとGmailはGoogle社のサーバーを使い、
Google社だけに情報が集積しているのでGoogleのサーバーが壊れたり、そもそも会社がなくなるとGmailは使えなくなります。
しかしこれがブロックチェーン上のメールサービスになると、1つのデータが分散されて記録されているので、1つがダメになっても他の無数のネットワークによりデータが担保されます。
この時点で「は?他のパソコンに自分のデータが入ってるの?個人情報の安全性は?」と疑問も出てくるでしょう。
簡単に説明すると、プログラム上にデータが置かれているイメージです。
物理的なハードウェアに入っている訳ではなく、システムによりプライバシーは保護され個人の情報にはパスワードがないと入れません。
今のSNSなど現在のネット社会は「アカウント」がなくなれば今までの情報は消され、ゼロになります。Twitterやインスタ、YouTubeもアカウントをBanされたらその人がどんな内容を発信していたのか履歴も残りません。
しかし、これがブロックチェーンだと改ざんもできなければデータを消すこともできないので、「そのアカウントが何をしたか」というのが世界からインターネットが無くならない限り残ります。
情報が残り続けるという状況を良い方に使えば「安全安心を担保できる」ということにも使えてくるのです。
ブロックチェーンの技術を深掘りすると、NFTの話から若干ズレてくるので別の記事でブロックチェーンに関しては詳しくご紹介させて頂きます!
話を戻して、現状のNFTは「誰がいつ、いくらで何のNFTを買ったか、またそれをいつ、いくらで売ったか」など履歴が全て紐つき閲覧できる状態になっており、確かな情報として「信頼」できることにもなります。
全てがお見通しとなると怖いですが、現状はネット上でのつながりで、個人住所などリアル世界の情報まではつながりません。
まずはNFTとは「理論上絶対に消えないレコーディングし続ける1つのデータ」と解釈して頂けると幸いです。
NFTの技術を使って考えらえるサービスとは|実用例はさまざま
NFTを使って価値を証明する実用例として「実在する物体」に価値をつけることです。
例えば化粧品やブランド品のバックなどに、NFTによるデジタルデータを紐つけたタグをつけ、生産ラインから販売までの工程でコピー商品を防止して価値を保証したりできます。
一方で、手で触ることができない音声データや画像データにNFTを紐つけることで「デジタルそのモノ」に価値をつけ希少性を生み出すこともできます。
言い換えるなら「時計の針を戻すことができない」状態、情報に不可逆性が生まれ「唯一無二」の記録をつけられるのです。
このように「唯一無二」を証明することは、アートや価値のある講演チケット、写真などでも「希少価値」が見出しやすいものや、偽物が出回りやすいものとNFTの技術は相性が良いのです。
なのでNFTとは一概にアート作品や画像だけではなく「モノやサービス」など全てがNFTになると言っても良いでしょう。
■NFTが注目される理由②|最先端の文化で時代をリードしてる
NFTの文化には「Burn(バーン)」というものがあります。
具体的には、いらなくなったトークンやNFTを無くすことです。
Burnは出回る供給量を調整することにも使えます。
これはNFTを発行する人が行えばデフレを防いだり、
NFTを買った人が行えば価格を釣り上げることが可能です。
例えば全世界で100本限定のギターがあったとします。
その100本を全て一人のコレクターが買い占め、99本を燃やし、この世から消し去るとギターコレクターにとっては残りの1本に凄まじい価値が出るという感じです。
Burnを取り入れた有名なパフォーマンスがあります。
バンクシーの原画を燃やし、その原画をNFTにして価値を移転させているのです。
これは衝撃的ですね、実物かデジタルかの差だけであって「世界に1つ」という事は変わりのないことをパフォーマンスによって証明しています。
■NFTが注目される理由③|NFTは共感を生むから
NFTは「唯一無二」を証明できる技術として解説してきました。
では2022年現在、NFTがどのような価値を生み出しているのか具体的に2つのお話し致します。
・NFTはファッションになる
・NFTは「限定ファングッズ」に近い感じ
順にご説明します。
なぜ「NFT」がファッションになるのか
それは、SNSが現代の社交場になっているからです。
参加しているコミュティや発信内容は個人の「思想」が反映されるコンテンツなので、SNSはプライベートやビジネスにも大きな影響を与えます。
その文化に合わせて、Twitter・Instagram(Meta社)やLINE、楽天など次々にNFTに参入していますね。
2022年5月現在、Instagramはまだ未対応ですが、Twitterに関しては「Twitter Blue」という海外版サブスクリプションサービスで、NFTがプロフィールアイコンに実装されており、日本でも個人で工夫して実装しているユーザーはたくさんいます。
引用:Twitter
画像のようにアイコンをNFTにするとアイコンの形が六角形に変わります。
また、NFT界隈では「PFP(プロフィールピクチャ)」という流行りがあり、TwitterやInstagramのなどのアイコンにNFTを使う用途です。現在画像で出品されているNFTに関しては、ほぼ「PFP」目的のデザインが殆どといっても過言ではないでしょう。
コミュニケーションを取りたい相手や、コミュニティに合わせてプロフィール画像を「着替える」ことができると、その相手やコミュニティにマッチした立ち回りができたり、好きなものや思想が近い人と認識されやすくなるため会話も弾みます。
現実世界だと、ドレスコードやファッションに近い感じです。
また、NFTを持つことはファッションでもありブランドを持つ感覚に近いとも言えます。
例えば、オーセンティックなRolexを身につけていれば大体の好みや年収などがわかるように、NFTでも何のNFTを持っているか、アイコンにしているかで同じことが起こります。
また、見ず知らずのバイク好き同士が初めて話してもバイクの話題で話が弾むように、
好きなNFTプロジェクトが一緒だとそのプロジェクトの話で盛り上がったり、NFTのことを話せるだけで仲間意識が生まれます。
NFTは「限定ファングッズ」に近い感じ
NFTを持つということは、コミュニティに参加するという意味合いも出てきます。
実際、NFTを買ってみるとわかるのですが、所有感がとてもあります。
それは、単にNFTが高級だからとか価格が上がったとかではなく、
「ファングッズ」を買った感覚に近いです。
実際NFTを買わなくてもそのNFTプロジェクトがどうなるか見守り、応援することもできます。
しかし、そのプロジェクトのNFTを持つことによって「一蓮托生」が体感できるのです。
例えば、ブレイクする前のバンドがいたとします。
そのバンドのファンクラブに入らなくても、たまに作品を買ったりライブを見にいったりしてバンドを直接応援して、それでだけでも充分に周りのファンの方とも楽しめます。
しかしファングッズの「限定オリジナルTシャツ」を買って、それを着て街を歩いていたら、同じTシャツを着た知らない人が前から歩いてきた時のドキドキ感と、お互い「ハッ」とした時の一体感は言葉にできないくらい面白く、胸アツな展開です。
これが年頃の男女だったら恋に発展するかもしれません。
そして、そのバンドがバカ売れして「限定Tシャツ」にプレミアがついた時、
最初から応援してきた証として、手元にとっておきたくなると思います。
まさにバンドとグッズ、応援するファンが「一蓮托生」で物事を体感する感じが
NFTでも同じことが起こるのです。(※あくまでも個人的体験です)
現在のNFTアートがお金になる理由は、バンドがブレイクすることによく似ているのかなと思います。
コミュニティに関わるためにNFTを買うと、そのお金は直接そのクリエイター又はコミュニティに入り、新たな活動資金となるのです。
それがどんどん大きくなれば、あなたが持っているNFTの価値も上がるというイメージ。
なので最初から応援したくなるコミュニティに入って、自主的に活動してコミュティと一緒にNFTを成長させると、先行者利益で自分にもリターンがかえってくるという部分と、一緒にコミュニティを育ててきたプロセスを味わえるところがNFTの面白いところです。
価値が上がるという事を言えば、投資と同じようにも捉えられてます。
しかし投資は悪だとは思いません。
その投資によってクリエイターやコミュニティが活動できるからです。
NFTにはマーケティング的な要素が必ず必要です。
NFTプロジェクトは無数にあり、すぐに消えて損をする「価値のないNFT」も沢山あります。
それはNFTが持っているポテンシャルを発揮できておらず、夢半ばで消えていったものも多いでしょう。
それを見極めて、NFTプロジェクトに関わることが重要なので、
NFTは本質的な技術面でも、投資としても「一蓮托生」なのです。
■まとめ|いつの時代も「開拓者」はカッコいい
今回はNFTについてお話ししました!
NFTは「世界に1つの暗号資産」として扱われるため、資産価値もあります。
NFTと関わることで大事なのは、「時代の最先端を走っている」というワクワクと自己責任です。
NFTに今から触れることは、はっきり言ってチャレンジと冒険です!
成功や失敗など色々経験すると思います。
しかしあなたが起こした行動はブロックチェーンに刻まれ、NFTが浸透する前に先取りした「証」が誰もが見れる形で確実に残り続けます。
NFTにより「一蓮托生」が見える化されて、同じ価値観の人間関係を強くする、目に見えない「絆」や「思想」をデジタルで表現できる存在がNFTの魅力の根底にあると今は感じています!(2022年5月現在)
あと「開拓者」としてブロックチェーンに刻まれることは「カッコイイ」ことです。
さらにNFTを活用すれば、時代を先駆けて「革命」を起こすこともワンチャン狙えます。それが今のNFTの可能性ですので、NFTの世界に一歩踏み出して一緒に時代の変化を楽しみましょう!